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【関節の機能を考慮したトレーニング+ストレッチ】ジョイントバイジョイントセオリーについて

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【関節の機能を考慮したトレーニング+ストレッチ】ジョイントバイジョイントセオリーについて

【関節の機能を考慮したトレーニング+ストレッチ】ジョイントバイジョイントセオリーについて

2022/01/30

【関節の機能を考慮したトレーニング+ストレッチ】

 

二個以上の骨と骨が連結した結合部位を「関節」と呼びます。一言で関節といっても各関節により様々な特性があり、それぞれの傾向をおさえておくと機能性が高まります。

今回はトレーニングパフォーマンスの向上につなげる為の各関節の機能について解説していきたいと思います。

 

【ジョイント・バイ ジョイント セオリー】

 

身体の機能の考え方の1つにジョイントバイジョイントセオリー、またはジョイント・バイジョインアプローチなどと呼ばれるものがあります。
これはトレーナー業界では今や常識になりつつある理論ですが、FMSで有名な理学療法士Gray CookとストレングスコーチのMike Boyleによって考案されたアプローチ法です。

どのようなものかというと、一言でいえば「固めるべき所はきちんと固めて、動かすべき所をきちんと動かせるようにすれば身体の機能性を高められる」という考え方で、トレーニングパフォーマンス向上は勿論、怪我や痛みのない身体作りににも非常に役立つ理論です。

それでは一体どこを固めてどこを動かしていけばよいのでしょうか?

下図をご覧下さい。

 

 

スタビリティ関節とモビリティ関節の二種類があり、隣り合う関節がスタビリティ関節とモビリティ関節でサンドイッチのように互い違いになっているのが確認できるかと思います。

これらそれぞれの関節が全て役割通りに分担され、正常に分離と協同が起きているのが機能性の高いベストな状態だと言えます。


これが固めるべき所が固まっていないと出力も出せず可動域もとれない状態になってしまい、パフォーマンスは大きく低下してしまいます。
足元がしっかりした場所で綱引きをするのとグラグラした場所で綱引きするのでは、綱を引ける力や踏ん張れる角度に違いが出るようなもので、機能性を高めるためにはスタビリティ関節もモビリティ関節も、それぞれが重要になってきます。

それでは、もし仮にどこかの関節が機能低下していると、一体どうなってしまうのでしょうか?

 

 

 

例えば長年腰痛に悩まされているAさんがいるとします。

Aさんが不調を訴えているのは腰椎周辺。
ジョイントバイジョイントセオリーでみると痛みのある腰椎骨盤帯はスタビリティ関節なので、まず腰部安定化を高めるアプローチをかけるのか通常の流れ。

このようなダイレクトなアプローチのみで改善するケースもあるかもしれませんが、たいていの場合時間の経過と共にまた不調が起こってしまいます。

何故なら腰椎のスタビリティが弱いのはあくまでも結果であり、それを引き起こしている要因は腰椎骨盤帯と隣接する胸椎と股関節のモビリティ不足ではないか?と推測するのがジョイントバイジョイントセオリーです。

この場合胸椎と股関節のモビリティチェックを行い、股関節は正常な可動性がとれていたが、胸椎の伸展(反る動作)機能が低下していたとしましょう。
そうすると伸展動作時に胸椎のモビリティ不足を補う為に腰椎が必要以上に反らなくてはならなくなり、その過剰動作によるストレスで痛みを発症しているのではないか?という推測がたてられます。

 

よく「患部は被害者」だなんて言われますがまさにそれで、痛みや機能不全がおきているのはその関節ではなく、その関節に隣接する関節、またはその先の関節に要因があるケースが現場でも多く見受けられます。

そうする事により胸椎モビリティ向上〜腰椎骨盤帯機能改善エクササイズ〜腰部スタビリティ向上〜腰痛解消〜パフォーマンス向上と、根本から解消できる流れのプログラムが組めるようになります。

このように隣接する関節も正しい動作パターンを果たせる事により、より強靭で大きな出力が生みだせるようになりトレーニングパフォーマンス向上へとつながるというわけですね。

 

先ほどのAさんのケースは一例で、他の膝関節や肩関節などにおいても同じ考え方が適用できます。
例えば膝関節であれば隣接する股関節と足関節のモビリティはきちんと出ているかを評価し、もしなければその二ヶ所のモビリティを出してあげる事により膝関節改善という流れが作れます。

いかがでしたでしょう?

これらの例のようにその関節だけを単体でみるのではなく、隣接する関節の特性も視野に入れて考察する。
また、場合によってはそのさらに先の関節までふまえたマクロな視点で考察する事で根本からの機能改善へとつながります。(筋骨格以外の要因を除く)

また、日常動作やファンクショナルトレーニング、スポーツ動作などにおいては単純な屈曲伸展や側屈回旋動作のみの評価ではなく、三面運動(3D)でどの動作で制限がかかっているのかをチェックする動作評価を入れていくと、機能改善〜向上につなげやすくなる事でしょう。

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